フォーラム事務局

香川大学瀬戸内圏研究センター

〒761-0301
香川県 高松市林町
2217-16FROM香川2C

TEL : 087-887-4967

FAX : 087-887-4967

お知らせ&イベント

「ヘルスケア・イノベーション・フォーラム」
第20回事例研究部会議事要旨

1.開催日時・場所

【日時】平成26年11月28日(金)13:20〜17:00
【場所】高松サンポート合同庁舎 アイホール
【出席】60名

2.開会
3.議事概要
(1)ご報告

大家副座長より挨拶。

(2)参加者より挨拶

大家副座長より、高崎健康福祉大学大学院 健康福祉学研究科 健康福祉学部 医療情報学科教授、JTTA一般社団法人 日本遠隔医療学会 理事 事務局長 東福寺 幾夫氏の紹介。
これを受けて東福寺氏より挨拶。

(3)事例研究
  • 1.「かがわ医療情報ネットワーク「K-MIX+」について

    香川県健康福祉部医務国保課 課長補佐 井下秀樹氏より「かがわ医療情報ネットワーク
    「K-MIX+」について」の発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    個人から見た場合のK-MIX+は情報源としてどのように考えたらよいのか、どの程度個人として情報をみることができるのか、現状、将来について教えていただきたい(大家副座長)

    A.

    今後議論しながら、どういった情報を見せていけばいいのか、またニーズがあるのか、そのあたりを見据えて考えていきたい。(井下氏)

    Q.

    患者の同意取得について。公開する範囲はその都度同意を取っているのか。(東福寺氏)

    A.

    患者がどこの病院でその患者自身のどの情報が見れるかということを確実に書面で残すようにしている。(井下氏)

     

  • 2.「K-MIX+ 医療情報連携基盤を用いたPHR/PLRのシステム開発、さらにはグローバル展開について」

    富士通梶@ヘルスケア・文教システム事業本部 ヘルスケアクラウドシステム事業部事業部長 斎藤幸夫氏、
    ヘルスケア・文教システム事業本部 海外ビジネス推進室 室長 雨宮 祐之氏
    より「K-MIX+ 医療情報連携基盤を用いたPHR/PLRのシステム開発、さらにはグローバル展開について」の発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    地域包括ケアシステムについて、全国各地、実証実験レベルで実施されている地域があるのか。(森氏)

    A.

    在宅ケアオプションについては今のところ大分県別府市の医師会で採用され実際に使っていただいている。大分県には山間部も多いが、電波の通じていない場所でもデータを持って行って、また持って帰ってアップロードするということで大変好評いただいている。(斎藤氏)

    Q.

    海外展開になぜベトナムを選んだのか(森氏)

    A.

    ビジネス面で考慮したのはITがあまり入っていないところ、人口が多いところという側面から。国への貢献という面で考えた時、ASEAN地区というのは国の段階があるが、医材・機材が揃いつつある国でさらにITを投入して貢献できるようにしたい。ベトナムの他にインドネシア等ASEAN諸国の中でも中間層に位置する国を考えている。(雨宮氏)

    Q.

    個人のサービスについてのビジネスモデルはどのようになっているのか。IDとパスワードを配布する段階で料金が発生するようなシステムなのか、利用の回数に応じて料金を徴収するシステムなのか。(苑田氏)

    A.

    香川県と同じように、他の地域でもいくつか引き合いがあるが、個人に課金するというのはなかなか難しく、医師会や協議会などに負担いただいているのが現状。この先伸びていくのではないかと思われるのが、母子手帳を含め、お子様、お母様に対してのプレミアムなサービスを展開することで、個人のお母様から料金をいただけるのではないかと構想中。
    ただ、個人からお金をいただくのはハードルが高く、例をみても、月300円、500円くらいが現実的なところ。はたしてビジネスになるかどうか、少々時期尚早かもしれないと感じている。あくまでも富士通がそういうサービスをするのではなく、基盤を整えることをしていきたい。(斎藤氏)

     

  • 3.「診療情報保全と地域連携ネットワーク構築について
    〜高知県医療情報通信技術連絡協議会の取り組み〜

    高知工科大学情報学群 教授 福本昌弘氏より、「診療情報保全と地域連携ネットワーク構築について〜高知県医療情報通信技術連絡協議会の取り組み〜」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    システム連携について。データ保管という問題と、データを収集する時に取った合意事項が異なった際にどうしているのか。(大家副座長)

    A.

    今回は県知事の号令で電子カルテのバックアップをまとめてやろうというところまでは合意の上でスタート。始めてみて今のところ特に問題は起きていない。個人については今後考えていかなければならないと思っている。来年度以降の研究課題。(福本氏)

    Q.

    電子カルテの中で扱っている診療科はどうなっているのか。(大家副座長)

    A.

    今のところ歯科は視野には入れていないが、原則的には全ての診療科が対象。(福本氏)

    Q.

    心療内科などメンタル系はどうか(大家副座長)

    A.

    主要なメンバーになっている県立の3病院については心療内科も含めて全てやりたいと考
    えている。(福本氏)

    Q.

    急性期、仮設診療所・DMATでは利用不能ということだが、何が原因・主な障害となってい

    るのかお聞かせいただきたい。(有澤氏)
    A.

    現状のシステムでは電子カルテのデータは電子カルテのシステムが動いていないとデータ
    が読めないので、電子カルテのデータだけバックアップしていても急性期には読みようがな
    い。SS-MIXやレセプトの情報を使って名寄せがうまくできるのであれば可能。(福本氏)

     

  • 4.「香川大学で開発してきた糖尿病地域連携パスとK-MIX+との連携

    香川大学瀬戸内圏研究センター 特任教授 東北大学 東北メディカル・メガバンク 客員教授 原 量宏氏より、「香川大学で開発してきた糖尿病地域連携パスとK-MIX+との連携」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    現状ではK-MIX+は香川県医師会が積極的に運営に携わっているが、徐々に個人の情報に移行していった時に収支のバランスをどう取って、誰が経営していくのか。(大家副座長)

    A.

    その件については5年以上前から考えており、医師会の先生方とも相談している。例えばかがわ医療福祉総合特区の指定を受けた際に設立したNPOが間に入るなど何らかのバッファー的な存在が必要なのではないか。規制が一番厳しい分野のため、いかにうまくやっていくか工夫が大切。そして皆様からのご支援が最も重要。(原座長)

    Q.

    個人のデータを信託的に集めて運用してもらい、個人にフィードバックが返ってくるというような医療情報・健康情報のデータの信託銀行のようなものを作っていったらどうかという動きが産業競争力懇談会等であるようだ。そのことについてコメントをお聞かせいただきたい(大家副座長)

    A.

    データをうまく連携していかに地域全体の医療の効率とクオリティーを上げていくかということがこれからの課題。また、救急の時どうするかということだが、(前述、福本氏への質疑を踏まえて)マイナンバー制度とHPKI、国が医療従事者に与えるPKIがうまくいけば緊急の時に番号を持っている人は見ることができるという工夫ができると思う。マイナンバー制度と医療のITネットワークの上手な利用法が一番大事。(原座長)

     

  • 5.「訪問看護・介護サービスのIT改革
    〜在宅ケアの充実と業務の生産性向上を実現〜

    社会福祉法人 敬世会 総看護師長 福田 美枝子氏より、「訪問看護・介護サービスのIT改革〜在宅ケアの充実と業務の生産性向上を実現〜」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    現場のケアというのはスタッフのスキルや年齢によっても対応時間が変わってくると思うが、そのあたりについてCareluxlのシステムはどうなのか。(大家副座長)

    A.

    対応時間に関しては、医療の訪問看護と、介護保険での訪問看護で時間が決まっており、その時間内でその方のニーズに対応したサービスを行っている。前もってタブレットに看護

    計画を作り持参しており、誰が対応しても同じケアができるようになった。(田淵氏)
    Q.

    こういったシステムを導入するにあたり、実際に働かれる方が平均よりお年を召していた場合、電子化に対する拒否反応がなかったのが素晴らしい。(原座長)

    A.

    実際、苦手意識はあった。訪問看護の方で最高で67歳の方もいるが、選択形式にする、また定型文にするといった、選べば出てくるようにシステムに取り入れてもらっているため今のところは大きな問題なくやっている。まずは坂出市・香川県に同じような帳票が使えるようになれば、看護師、介護士が就業環境が変わったとしてもまたそこで働けるという現状があると思う。やってみたら案外私どものシステムではうまくいった。個人指導をしっかりやっていくことが大切。(福田氏)

     

  • 6.「介護支援技術・健康増進コミュニティ支援技術の開発

    産業技術総合研究所 サービス工学研究センター プロセスモデリング研究チーム長 西村 拓一氏より、「介護支援技術・健康増進コミュニティ支援技術の開発」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    センサーというのはどこでどう使われているのか。(山地氏)

    A.

    現状はセンサーを入れていきたいという話になっており、試しに位置センサーをつけたり、どれだけ身体に負担があるかということで心拍計をつけたりして、人、ロボットが移乗した時にそれぞれ心拍にどれくらい違いがあるかということを測っている。その結果は簡単で、ロボットが移乗すると3倍から5倍くらい時間がかかる。ただ心拍はほとんど変わらない。

     今後ロボット介護機器が入ってくると、その介護機器が誰に対してどういう負荷でどのくらい使われたか、そういったログが取れるようになっていく。(西村氏)
    Q.

    主観の共有について、通常の申し送りでは、看護する立場からネガティブな意見については書く場が無かったと思うが、そういった意見も書いた方が良いとの考え方に基づいたシステムと捉えて良いのか。(山地氏)

    A.

    従業員の方や看護師さん自身の思いを書くような場があまりないと聞き、そういった思いを書くシステムを別途作ると、互いに共感したり、思いをシェアすることができると大変好評だった。(西村氏)

    Q.

    サービス生産性をどういった指標ではかるのか、どれくらい生産性向上がこの先狙えるのか、目標をお聞かせいただきたい。(東福寺氏)

    A.

     一般的な生産性指標は、分子にサービスの品質や創り出した価値、分母にかけた労力という式で表すことが多いが、介護の分野では細かい指標数値を今は数値化できていないのが現状。(西村氏)

     

  • 7.「ヘルスケアビジネスの創出に係る近時の動向
    (〜主として「公的保険外サービス分野」について〜)

    四国経済産業局 地域経済部長 栗田 豊滋氏より、「ヘルスケアビジネスの創出に係る近時の動向(〜主として「公的保険外サービス分野」について〜)」の発表があった。

     

  • 8.「南アフリカ遠隔医療への道

    株式会社ミトラ 代表取締役 尾形 優子氏より、「南アフリカ遠隔医療への道」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    南アフリカ共和国の通信・インフラはどうなっているのか。またモバイル関連の浸透状況をお聞かせいただきたい。(森氏)

    A.

    驚いたことに南アフリカ共和国はWi-Fiもへき地まで飛んでおり、通信環境は大きな問題にならないのではないかと感じた。(尾形氏)

    Q.

    アフリカの資源というと中国が支援しているが、医療について中国の影というのはみられたか。それとも、日本が思い切り支援していけるような状況なのか。(上野氏)

    A.

    中国の影はあまりわからなかったが、通信インフラ等は中国系が行っているというのを聞いた。(尾形氏)

     

(4)新規参加団体の紹介

大家副座長より、インターシステムズジャパン株式会社 南部 茂樹氏の紹介。
これを受けて南部氏より挨拶。

(5)参加者より挨拶

大家副座長より、医療法人ブルースカイ 松井病院 事務長代理 大平 敏樹氏の紹介。
これを受けて大平氏より挨拶。

 

大家副座長より、一般財団法人 阪大微生物病研究会 安全管理部・部長 高橋 善行氏の紹介。
これを受けて高橋氏より挨拶。

 

Copyright © 2009 Healthcare Innovation Forum All Rights Reserved.