フォーラム事務局

香川大学瀬戸内圏研究センター

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お知らせ&イベント

「ヘルスケア・イノベーション・フォーラム」
第17回事例研究部会議事要旨

1.開催日時・場所・出席者

【日時】平成25年10月17日(木)13:00〜17:30
【場所】サンポートホール高松 第一小ホール
【出席】40名

2.開会
3.議事概要
(1)事例研究
    <遠隔医療>
    【香川における医療IT その生い立ち】
  • 1.「K-MIX形成過程の公共政策的検証

    元香川県健康福祉部長・政策部長(現岡山県副知事)木幡浩氏より、「K-MIX形成過程の公共政策的検証」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    医療ネットワークシステムは事業者主体の運用でないと継続性を保てないという内容であったが、利益の追求が難しい状態の中、民間企業だけではなく、半公益的な事業部隊を形成することが望まれるように感じる。これまでの経験で運営主体の構築をどのように取り組んでこられたのか。また、現在、岡山県では同様の取り組みはあるのか。(国分副座長)

    A.

    運営主体については、全くの民間ではなく中立的な部分は必要と思われる。香川県の場合、始めから香川県医師会によって運営されていた経緯があり、そのノウハウを引き継いでいるため継続が可能だったと思われる。岡山県では「晴れやかネット」という取組みがある。この取組みにおいても、役所のみの仕組みではなく、産官学医の連携を進めていきたい。(木幡氏)

  • 【遠隔医療の現状 取組みと課題】
    −国内における取組−
  • 2.「K-MIXを用いた香川県における糖尿病地域連携パス」

    香川大学医学部先端医療・臨床検査医学(糖尿病センター)教授 村尾孝児氏より「K-MIXを用いた香川県における糖尿病地域連携パス」について、発表があった。

  • 3.「電子母子手帳の概要説明、今後の展開」(仮)

    香川大学瀬戸内圏研究センター 特任教授 徳島文理大学保健福祉学部臨床工学科 教授  原量宏氏より、「電子母子手帳の概要説明、今後の展開」(仮)について、発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    本発表はWHO推奨ガイドラインにのっとった構想かと思われる。今後、WHOと電子母子健康手帳を進めていく構想があるのか。また、乳児・幼児・児童のワクチンの副反応や、食事でのアレルギー反応に対しての関連性について構想していることがあれば、お聞きしたい。(十川氏)

    A.

    ワクチン接種時の副作用に対する過剰反応が出やすい。正確なエビデンスを得ていく上で、電子的なデータベースの蓄積は不可欠。(原座長)

  • 4.「タブレット版電子母子健康手帳のご紹介」

    日本マイクロソフト(株) 医療福祉健康 事業開発マネージャー 神田宗宏氏より、「タブレット版電子母子健康手帳のご紹介」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    スマホなどの利用も多い中、タブレットでの提案となった理由は何か。(国分副座長)

    A.

    理由の一つに、マイクロソフトが日本でスマホを持っていないという点があげられる。
    また、タブレットのみでの展開とは考えていない。マルチデバイスに対応のクラウドを想定しているため、まずタブレットから始めているが、そこがマストではない。(神田氏)

    Q.

    商品としての展開を予定されていると思うが、サーバーの管理料については、フリーアプリとして広めていくのか、利用者負担とするのか、方向性を教えていただきたい。(清元氏)

    A.

    利用者負担であろうかと考える。フリーで配付するとなると継続性の面で困難。(神田氏)

    A.

    世界のどの国にも言えることだが、これからは制度や医療に頼っていくばかりではいけないということを認識し、セルフマネジメントして自立して健康を保持するようなカルチャーになっていけば、国民全体が健康に対してお金を負担することもあろうかと考える。
    その段階に進むまでは、国がヘルスケア産業を発展させていかないといけない。(田中氏)

  • 5.「国土交通省広域的地域共助モデル事業
    −『香川、福島及び岩手大規模震災時広域相互支援・地域活性化事業』について−」

    福島県立医科大学 研究推進課 医療-産業連携推進室 併任研究員 山川俊浩氏より、「国土交通省広域的地域共助モデル事業−『香川、福島及び岩手大規模震災時広域相互支援・地域活性化事業』について−」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    3つのシステムでデータをバックアップとあったが、それぞれのデータ形式に変換するなどの作業は発生しているのか、単純にデータのみを保存している状態なのか。(大家氏)

    A.

    現時点では、単純にデータのみを保存している。今後はデータの連携も視野に入れていく。(山川氏)

    Q.

    各地域での対象者は、何人程度を想定しているのか。また、檜枝岐村、ハワイでの患者と機器とのインターフェイスのサポートはどのような形で行うと考えているのか。(岸田氏)

    A.

    遠野市では20数名。檜枝岐村では200名(内在宅は約30名)。すばる天文台では、当初は20名程度。檜枝岐村では、診療所の医師、保健師により健康相談を行っている。ハワイについては今後検討していく。(山川氏)

  • 6.「四国お遍路による心と体の健康へ及ぼす影響」

    独立行政法人産業技術総合研究所 健康工学研究部門 研究部門長 吉田康一氏より、「四国お遍路による心と体の健康へ及ぼす影響」について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    糖尿病治療において、血糖値の改善がみられても、数値だけでなく心の問題が原因で体調が改善しないケースがある。今後の治療に、本研究の指標を取り入れてみることは可能か。(村尾氏)

    A.

    現在、法の上で、心を表わす明確なエビデンスはない。今後、共同研究としていけたらと考える。(吉田氏)

    Q.

    お遍路ではなく、平地で、仮に陸上競技場などで行った場合の比較のデータはあるのか。(清元氏)

    A.

    検討したが、平地での取組は実現しなかった。現在検討している内容は、フィットネスクラブでの運動量と遍路で回るところの運動量を合わせること、遍路を行っている期間・終了後の期間の比較、また、バスによる遍路・徒歩による遍路の比較などである。(吉田氏)

    Q.

    血圧は計測したのか。(清元氏)

    A.

    計測したが、大きな変動は見られなかった。(吉田氏)

  • −海外に対する取組−
  • 7.「香川大学のASEAN国際戦略としての遠隔医療展開

    香川大学医学部 教授・医学部国際交流委員長 徳田雅明氏より、「香川大学のASEAN国際戦略としての遠隔医療展開」について発表があった。

  • 8.「周産期・糖尿病分野でチェンマイを支援 -JICA草の根技術協力事業-

    (株)ミトラ 代表取締役 尾形優子氏より、「周産期・糖尿病分野でチェンマイを支援 -JICA草の根技術協力事業-」について発表があった。

  • 9.「ラオスへの展開の可能性」(仮)

    香川県 情報政策課 副主幹 倉本幹也氏より、「ラオスへの展開の可能性」(仮)について発表があった。

  • 10.「国立天文台・ハワイ観測所 教職員の遠隔健康管理プロジェクト」

    日本遠隔医療学会 会長 香川大学瀬戸内圏研究センター 特任教授 徳島文理大学保健福祉学部臨床工学科 教授 原量宏氏より、「国立天文台・ハワイ観測所 教職員の遠隔健康管理プロジェクト」(仮)について発表があった。

    【質疑応答】
    Q.

    中国の日本企業などでも、本システムの導入を検討した場合、どの程度のネットワーク環境を確保できればいいかといった目安はあるのか。(岸田氏)

    A.

    他国間とのシステムをテストしたが、大部分の先進国では問題はなかった。中国においても都会においては問題ない。基本的にモバイルでも可能となっているので、システムを利用可能な地域は増えていくだろうと考える。バイタルのデータを集めるだけであれば、帯域はほとんど必要ない。
    本システムの普及により遠隔地においても主治医の参加が可能となり、開業医が利用可能なシステムとなり、ビジネスの創出につながると考える。また、難病などについては、全国・全世界を対象にしていくことにより、患者、研究者にとって有効と考える。
    その際、データベースの構造を標準化することは非常に重要なポイントである。(原座長)

  • −関連活動の紹介−
  • 11.「国際遠隔医療学会のご案内」

    第18回国際遠隔医療学会 実行委員長 東福寺幾夫氏より、「国際遠隔医療学会のご案内」について案内があった。

  • 12.「ASEAN FORUMの活動紹介」

    特定非営利活動法人 BHNテレコム支援協議会 副理事長 榑松八平氏より、「ASEAN FORUMの活動紹介」(仮)について発表があった。

4.閉会

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